「お花」ってあんまり長持ちしないからなぁ・・・、「花束」をプレゼントしたいんだけど、できれば長く楽しんでもらいたいな・・・と思っている人へ。みなさん同じことを考えています。ではどうやったら長く楽しめるか?を、わかりやすく解説します。花業界歴20年のお節介さんが、よくある質問にお答えしますシリーズ。
「花束」って、どのくらい楽しめますか?
お花屋さんで働いていると、よく聞かれる質問です。使用するお花によってピンキリなところはあるのですが、だいたい「1週間が目安」とお伝えすることが多いです。
夏の暑い時期は、正直なところ1週間もたない事も多いです(特に最近は猛暑がすごすぎる!)また、冬は1週間以上楽しめる事が多いですね。気温の影響は大きいです。
お花によっては、数週間楽しめるものもありますし、2~3日が旬という儚いお花もあります。
たとえ、1週間でも良くない? 充分じゃない?
「お花」の価値って、いくつかあるんです。
お仏壇や、お供えのお花というのは、できるだけ「長持ち」することに価値があると思ってます。ですので「菊」などの丈夫で長持ちするお花を選ぶ傾向が強いですね。
ただ、「お誕生日」や「お祝い」などでプレゼントする場合は、長持ちも大事ですが、それよりも「今日」「今」の華やかさや演出が「価値」だと思います。
特別な日にお食事に行きました。とてもおしゃれなお店で、とても美味しい食事をいただきます。「わぁ美味しそう!」と目で見て楽しんで、パクッといただいて、あ~幸せ♪ 今日は最高だわ。と素敵な思い出ができました。これって数時間の為に数万円かけてると思うんですよ、グレードによってはウン十万円かけてる人もいると思うんですよね。
それにくらべたら、数千円~1万円位の「花束」って、すごく感動してもらえて、おまけにお家に帰ってからも楽しめる。ってめちゃくちゃ費用対効果が良いと思うんですよね。
「アイスクリーム」って溶けちゃうからな~、なんかもったいないな~ って言う人います?
「溶けないアイスクリームあります~?」なんて人は、アイスの美味しさ・楽しみ方を知らないと思いませんか? ちょっと強引ですかね(^^;)
ということで、お花の長持ちを気にする時は、お仏壇やお供えの時だけでいいんです!
「今日」ステキな演出ができればいいんです!
翌日、プレゼントしたいんですけど・・・大丈夫ですか?
これは、お花屋さんによって意見は分かれることがありますが、できれば、当日(使用する日)にご用意したほうがベターです。翌日でも大丈夫なようにラッピングはしますが、やはりお花は「お水」あっての生き物ですからね。
どうしても、という場合はお花屋さんに事情を説明すれば、適切な対応をしてくれるでしょう。
【注意】一番お花屋さんをガッカリさせるのは・・・↓
お花を選んで、花束を作って、ラッピングを済ませて、ではお会計~のタイミングで、「あの~明日渡したいんですけど~」と言われる事です!「え~マジ~!」となります。事前に聞いてなかったお花屋さんにも、もちろん非があるのですが、「早く言ってよぉ~(涙)」というのが本音です。
翌日使用するなら、やはり少しでも強めの花を使いたい、弱めの花は避けたいんですね。そしてラッピングの方法(特に補水)も翌日使用の仕様にしよう!(寒)にしたいんですね~
プレゼントする時にダメになっているお花があったりしたら、お花屋さんも、プレゼントする人も、頂いた人も、全員がガッカリですからね。お花屋さんとしては、すべての人を「HAPPY」にしなければいけないという「使命」があります。ですので、翌日使用する場合は必ず先に伝えておきましょう!
長く楽しめる方法は?
とはいえ、長く楽しみたいよね♪ ということで、長く楽しむ方法です。
「切り口を新しくする」・「水を替える」この2点です!!
めんどくさがってはいけません。お花は生きています。人間がご飯を食べて、お風呂に入って、気持ちよく生きているように、お花も水を飲んで生きています。この2点を行うことで、全然日持ちが変わりますので、必ず行いましょう。
「切り口を新しくする」:お花は茎にある管からお水を吸います。細い細いストローが何本もあるイメージですね。すごく細いストローなので、すぐに詰まっちゃうんですね。そうするとたとえ茎がお水の中にあっても、吸えなくなっちゃうんです。わかりますよね? コーヒー飲みたいのに、マスクしてるようなものです。これじゃ飲めませんね。
できれば、きれいなハサミで切り口を1㎝くらいカットしてあげてください。ハサミがない場合はカッターナイフでもいいでしょう。どちらもない場合は、今は100円ショップなどでもハサミがうってますので、大至急買いに行ってください。たった110円で、アナタは貼り知れない程の生活の潤いを得る事ができますので。
「水を替える」:せっかく新しい切り口にしても、お水が汚れていたら意味がありません。汚いお風呂よりキレイなお風呂がいいように、お花だってキレイなお水の方が嬉しいのです。花瓶もキレイにしてあげましょう。洗うスポンジがないなら、そうです、100円ショップにダッシュです。合計220円で、アナタは貼り知れない程の生活の潤いを得る事ができますから!
【小ネタ】お花にも「栄養剤」というものがあります。人間でいうところの「栄養ドリンク」みたいな感じです。水に溶かして使用する対応のものが一般的ですね。お花を咲かせたり、長持ちする栄養分が含まれていますので、日常的にお花を飾っている人は、結構使用しています。栄養剤を使用してでも、お花が長くもった方が経済的にもとてもお得なので、オススメです。
やっぱり外国人は・・・
長持ち、長持ち、言うのが悪いわけではありません。いい意味で国民性なのだとも思います。日本人は物を大切に扱って長持ちさせる風習というのもあると感じます。日本の文化である「生け花」の影響もあるでしょう。すこしでも長く楽しめるような工夫や技がありますからね。
そのへん、外国人の方で「どのくらい楽しめますか?」と質問する人はめったにいません。
もともとお花はその時に楽しめれば良い。という考えなのかもしれません。例えば「バラ」の花を選ぶとき、日本人はすこしでも咲いてない状態・蕾に近いものを選ぶ人が多いのに対して、外国人の多くは咲いている状態、開いているものを選ぶ事が多いんですね。価値観の大きな違いを感じる部分ですね。
日本人も、観光などで「バラ園」に行ったとき、バラが蕾の状態だとなんだかガッカリしますよね、どうせなら、バラが咲き誇っていたほうが、あ~来て良かった☆となるんですけどね。プレゼントする時になると、蕾を求めるんですよね・・・不思議。
さぁ、お花を贈ろう! まとめ
「お花」は長持ちしないからなぁ・・・なんて悩んでいるのは「もったいない」です。
そんなこと気にしないで、せっかく「お花」という「素敵な贈り物」が候補にあがったのであれば、プレゼントされることをオススメします!
どんなお花が好みかな?なんて考えるのも楽しい時間ですよ。
是非、他のページも参考にしていただければ幸いです♪
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